2025年1月24日 更新

小説

【続編始動記念リバイバル連載】

魔法使いのお留守番

白洲 梓  装画:kokuno

魔法使いのお留守番 第一話

魔法使いシロガネ ‌ その島に住む魔法使いは、不老不死の秘術を得たという。‌ 大陸の最果て、南に広がる蒼…

2025年1月20日 更新

小説

異人館画廊

エメラルドの瞳

谷 瑞恵  装画:詩縞 つぐこ

エメラルドの瞳

 ロンドンは雨が降っている。カレッジの図書館で、文献を読みあさる日々が続き、千(ち)景(かげ)は頭の中がどっぷ…

小説

君の瞳に私は映らない

君の瞳に私が映らなくても 番外編

櫻井 千姫  装画:ふすい

君の瞳に私は映らない

 いつもより三十分早くスマホのアラームをセットして、顔を洗って机に向かう。 佳(か)子(こ)が「これ、めっちゃ…

小説

女役人が山査子飴の秘密を守ること

春燕さん、事件です! 女役人の皇都怪異帖 番外編

真堂 樹  装画:シライシユウコ

女役人が山査子飴の秘密を守ること

 大(だい)永(えい)国(こく)の京師(みやこ)、承(しょう)京(けい)。 街は新年を迎えて華やかに賑わってい…

小説

吸血鬼と真夜中の散歩者

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

吸血鬼と真夜中の散歩者 第五回

契約 〈また心臓を奪われる!〉〈三度めの犯行! 一千万円の支払いは〉 新聞の見出しを眺めて、クロロックは…

2025年1月10日 更新

小説

吸血鬼と真夜中の散歩者

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

吸血鬼と真夜中の散歩者 第四回

再会と再会  五月さつきは迷っていた。 神かみ代しろエリカから渡された、ケータイ番号のメモをじっと眺めて…

2024年12月27日 更新

小説

吸血鬼と真夜中の散歩者

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

吸血鬼と真夜中の散歩者 第三回

生死 「凄(すご)い」 と、素直に感想を述べたのはみどりだった。 もちろん、エリカも「大した屋敷だわ」と…

2024年12月19日 更新

小説

ランダムグッズまじ勘弁

おたくの原稿どうですか? 池袋のでこぼこシェアハウス 番外編

泉 サリ  装画:島 順太

ランダムグッズまじ勘弁

 ランダムグッズの袋の中には神様がいて「○番がほしい」とか「被らないでくれ」みたいなこちらの思考をことごとく見…

小説

皇后は風を吹かせる

草原の花嫁 番外編

日高 砂羽  装画:憂

皇后は風を吹かせる

 南(なん)麗(れい)国の偽公主である翠(すい)鳳(ほう)が北(ほく)宣(せん)に輿(こし)入(い)れしたのは…

小説

思い出は美しすぎて

相棒は犬 2 転生探偵マカロンの事件簿 番外編

愁堂 れな  装画:奈良 千春

思い出は美しすぎて

「あ」 叔父から久々に来たメールで、事務所のデスクの引き出しに入っている書類をスキャンして送ってほしいと頼まれ…

小説

あなたが幸せでありますように

十番様の縁結び 7 神在花嫁綺譚 番外編

東堂 燦  装画:白谷 ゆう

あなたが幸せでありますように

 新年を迎えたばかりの夜のこと。 真(ま)緒(お)と終(しゅう)也(や)は、花(はな)絲(いと)にある神社に足…

小説

吸血鬼と真夜中の散歩者

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

吸血鬼と真夜中の散歩者 第二回

失踪 「今どき、そんなことがあるのか」 と、フォン・クロロックが朝食をとりながら言った。「ねえ、借金…

2024年12月10日 更新

小説

吸血鬼と真夜中の散歩者

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

吸血鬼と真夜中の散歩者 第一回

署名 「いいんだね」 と、その男は念を押すように言った。 五月さつきは、少しためらったものの、どうするこ…

2024年11月19日 更新

小説

朱色の幻影

あやかし乙女のご縁組 ~神託から始まる契約結婚~ 番外編

七沢 ゆきの  装画:榊 空也

朱色の幻影

 美貌の男が土間に立っている。その場に二つ並んだかまどは、そこが現代の少し前の台所なのを示していた。 男の目の…

小説

しのぶれば

あやかし姫のかしまし入内(エンゲージ) 番外編

後白河 安寿  装画:後藤 星

しのぶれば

 北山の端はが茜と金に色づき始めた。日中の仕事を終えた人間たちは、黄土色の乾いた大地に紺青色の影を残して帰路を…

小説

もののけ寺に朝が来て

もののけ寺の白菊丸 桜花の稚児舞 番外編

瀬川 貴次  装画:大西 実生子

もののけ寺に朝が来て

 東の空が微(かす)かに白み始め、今日も勿(もっ)径(けい)寺(じ)に朝がやってきた。 数えで十二歳の小坊主、…

2024年11月1日 更新

小説

荒野は群青に染まりて 番外編

マムシとりんご

桑原 水菜  装画:Re°

マムシとりんご 後編

 タケオが闇市やみいちで敦子を見かけたのは、その数日後のことだった。 竹かご屋の店先に、ひとりで座っていた。 …

2024年10月17日 更新

小説

荒野は群青に染まりて 番外編

マムシとりんご

桑原 水菜  装画:Re°

マムシとりんご 前編

「ケンカのやり方を教えてくれ、だと?」 赤あか城ぎが怪け訝げんそうに聞き返した。 ああ、と群ぐん青じょうはうな…

小説

目指せ、伊勢弁マスター!

ようこそ伊勢やなぎみち商店街へ  瓦版とあおさのみそ汁 番外編

秋杜 フユ  装画:彩田 花道

目指せ、伊勢弁マスター!

 カフェレスト岬みさきに、岡おか島じまだけでなく晴はる人とと充みつ美みも来店し、賑やかな時間をすごしていた、あ…

小説

雨降る夜の遊戯室

異世界歯医者はいそがしい ~運命の患者と呪われた王国~ 番外編

森 りん  装画:睦月 ムンク

雨降る夜の遊戯室

「……うーん、間が悪い。雨かぁ……」 葵(あおい)がロッカーの扉の隙間から中庭を覗くと、大粒の雨粒が天から降り…

小説

十月の田倉勇太郎

これは経費で落ちません! 12 ~経理部の森若さん~ 番外編

青木 祐子  装画:uki

十月の田倉勇太郎

 もうすぐハロウィンなんですね。 いえ、特に意味はありません。画面のうしろのほうに、カボチャの飾りが見えたから…

2024年9月19日 更新

小説

家政婦ふみさんの悩み

駒月小毬は困ってる 転生者問題対策室≪天紋堂≫の残業 番外編

我鳥 彩子  装画:梶山 ミカ

家政婦ふみさんの悩み

 私の名は天てん堂どうふみ。天堂家の分家に育ち、本家のお屋敷に家政婦として勤めて三十年。目下の悩みは、当家の坊…

小説

これからも

ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人 8 番外編

小湊 悠貴  装画:井上 のきあ

これからも

(旅行、楽しかったなぁ……) 大いに盛り上がったブライダルフェアからひと月が過ぎた、六月の下旬。羽(はね)田(…

小説

プディングとプリン

宝石商リチャード氏の謎鑑定 番外編

辻村 七子  装画:雪広 うたこ

プディングとプリン

 みのるが同居している二人の大人の一人、リチャードの好物は、プリンである。 卵と砂糖が原材料で、山形のゆるんと…

小説

吸血鬼と静かな隣人

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

吸血鬼と静かな隣人 最終回

見舞い客  入院して、じっと寝ていると、いつも半分眠って、半分起きているような気持ちになる。 久く保ぼ山…

2024年9月10日 更新

小説

吸血鬼と静かな隣人

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

吸血鬼と静かな隣人 第三回

引越し 「だから、お父さんはしばらく入院するの。何かあんたにも手伝ってもらうことがあるかもしれないから、…

2024年8月30日 更新

小説

吸血鬼と静かな隣人

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

吸血鬼と静かな隣人 第二回

まさかのとき  ぎりぎり、会社へ滑り込んだ久く保ぼ山やま徹とおるは、しばらく席を立てなかった。「久保…

新人賞

短編小説新人賞 2023年年間最優秀賞 受賞記念作

樹 れん / doi  装画:葵 装画:mashu

続きはないよ、それだけ。(著/doi)

‌ 逸(いつ)子(こ)が元恋人のその投稿を目にしたのは、一人暮らしのアパートで、浴室の湯船に浸かっている時だっ…

新人賞

短編小説新人賞 2023年年間最優秀賞 受賞記念作

樹 れん / doi  装画:葵 装画:mashu

月人おすすめ地球観光ツアー(著/樹 れん)

‌「ジョー、あそこに飛行している個体がいる。近くで見たい、捕ってきたまえ」‌ 地球には本当に『鳥』が実在するの…

2024年8月20日 更新

小説

吸血鬼と静かな隣人

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

吸血鬼と静かな隣人 第一回

釘  何だろう? コン、コン、コン……。 ――何かを叩いているような音。 それほど大きな音ではないが、茜…

小説

みつば百貨店おりおり便り

久賀 理世

みつば百貨店おりおり便り 第三回

 六月といえば衣替え。 そして梅雨の到来だ。 常に季節を先取りするみつば百貨店では、五月上旬にしてすでに涼しげ…

小説

ハッピーサマーゾンビソーダ

氏家 仮名子  装画:丸千代

ハッピーサマーゾンビソーダ

 少女が一人、駆けていく。 金の髪を揺らし、必死の形(ぎょう)相(そう)でストリートを走り抜ける。時お…