2026年2月19日 更新

小説

敬川先輩の怪異否定録 ―おはぎコロッケ―

敬川先輩の怪異否定録 ーとあるネット掲示板の書き込みについてー 番外編

新田 漣  装画:ふすい

敬川先輩の怪異否定録 ―おはぎコロッケ―

「ずっと気になってたんすけど、歌(うた)クンってどこに住んでるんすか?」 西日に照らされた埃(ほこり)がきらき…

小説

七夕のふたり

早都子と夢乃 大正鎌倉ノスタルヂア 番外編

香月 せりか  装画:小夜子

七夕のふたり

 夕暮れ時、授業を終えた夢(ゆめ)乃(の)が早(さ)都(と)子(こ)と共に寄宿舎に戻ると、寮生たちがはしゃぎな…

小説

虎のお掃除

咎姫恋歌 虎王バヤルが抱いた調べ 番外編

瑚池 ことり  装画:蔀 シャロン

虎のお掃除

「ち、ちがうわ。わたくしは仙女じゃなくて、天(てん)岑(しん)の廟にお仕えする、ただの掃除婦なのよ!」 サリー…

小説

アロハ日和

若旦那さんの「をかし」な甘味手帖 3 北鎌倉ことりや茶話 番外編

小湊 悠貴  装画:moko

アロハ日和

 八月某日、鎌(かま)倉(くら)駅―――「こんにちは、志(し)貴(き)さん」 約束した時間の五分前。聞き覚えの…

小説

うさ耳キャスケット

羽良 ゆき  装画:shiho

うさ耳キャスケット【後編】

 夕方のサンプリングというのは学校や仕事帰りの人たちをターゲットとするものだが、ここは表参道という場所柄(がら…

2026年2月10日 更新

小説

うさ耳キャスケット

羽良 ゆき  装画:shiho

うさ耳キャスケット【前編】

「――はい。わかりました、お願いします」 大学二年の夏休み。本来ならば伸び伸びと遊びつくしたいところだったが、…

2026年1月19日 更新

小説

パンの夢

魔王のかまど 番外編

瑚池 ことり  装画:庭 春樹

パンの夢

「――うむ、風除けを張って炉に薪(たきぎ)を足した。娘の寝袋も広げたし、これでいいな」 ハルは指さし確認した。…

小説

はじまり~語り部による前ふり~

王稜五閣の花姫御殿 番外編

梨沙  装画:春が野 かおる

はじまり~語り部による前ふり~

「今日は見事な晴天ですなあ」 荷物を背負い直した旅人が畑仕事に精を出す女に声をかける。女は顔を上げ、腰を叩きな…

小説

君を想う

十番様の縁結び 9 神在花嫁綺譚 番外編

東堂 燦  装画:白谷 ゆう

君を想う

 その宝石を見たとき、一番に浮かんだのは妻のまなざしだった。 鮮やかに咲き誇る、椿(つばき)の赤。 この石があ…

小説

迷子の迷子の吸血鬼ちゃん

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

迷子の迷子の吸血鬼ちゃん 最終回

心の迷子 「おじさん」 その声に、中(なか)野(の)はハッとした。 朝、駅へ向かうバスの中だ。昔ほどでは…

2026年1月9日 更新

小説

迷子の迷子の吸血鬼ちゃん

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

迷子の迷子の吸血鬼ちゃん 第四回

発見  鳥の鳴く声で目が覚める。 これこそ、理想の暮らしだ! 六十才の定年を過ぎても、さらに十年以上働き…

2025年12月26日 更新

小説

迷子の迷子の吸血鬼ちゃん

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

迷子の迷子の吸血鬼ちゃん 第三回

トラブル  その後は――当然、なるべくしてなったのである。 夜十二時に、クロロック家のチャイムが鳴り、「…

小説

奥乃桜子 現代ファンタジー 新作競演

奥乃 桜子

ネコではない、✕✕である。【前編】

リイン(株)サポート室の怪しい日常

 東(とう)京(きょう)駅(えき)のすぐそば、再開発の進む八(や)重(え)洲(す)の一等地を見下ろす高層フロアにて、御…

小説

奥乃桜子 現代ファンタジー 新作競演

奥乃 桜子

ネコではない、✕✕である。【後編】

リイン(株)サポート室の怪しい日常

 ますます小(こ)夏(なつ)はうろたえた。さすがに話が違うではないか。「……これってネコダマ案件ではないですよね。わた…

小説

奥乃桜子 現代ファンタジー 新作競演

奥乃 桜子

黄泉月奇譚【前編】 

怪異接待課のふたり

「やっちゃえよ」 芽め吹ぶき朋とも也やがはじめてその声を聞いたのは、職場の最寄り駅だった。終電間際に若い男とすれ違…

小説

奥乃桜子 現代ファンタジー 新作競演

奥乃 桜子

黄泉月奇譚【後編】

怪異接待課のふたり

 黄(よ)泉(み)鳥(どり)はどのデスクにも近寄らず、漫画本を携(たずさ)えたまま突きあたりへ歩を進めた。「……エース…

2025年12月18日 更新

小説

私の青い鳥(?)

後宮真誌怪 あやかし好事家の空白異変 番外編

希多 美咲  装画:花守

私の青い鳥(?)

 紅(こう)紗(さ)族を代表して和(わ)南(なみ)島から帝都『蓮(れん)陽(よう)』に渡って早半年。香(こう)…

小説

若林のモノローグ

相棒は犬 3 転生探偵マカロンの事件簿 番外編

愁堂 れな  装画:奈良 千春

若林のモノローグ

 運命の出会い。組長と盃(さかずき)を交わした以外にそんな出会いが自分に訪れることなどあるまいと、二年前のあの…

小説

感情は誰にも勘定できない

争族なんて聞いてない! 新米税理士、初仕事は女たちの戦場で 番外編

ひずき 優  装画:加藤木 麻莉

感情は誰にも勘定できない

 藤(ふじ)村(むら)税理士事務所は、銀(ぎん)座(ざ)の路地裏にある雑居ビルの二階に看板を出している。 ドア…

小説

コーンスープの夜

京都岡崎、月白さんとこ 秋染まる嵐と静かの月 番外編

相川 真  装画:くじょう

コーンスープの夜

 リビングの時計は、先ほどから遅々として進まない。 ため息交じりに立ち上がった青(せい)藍(らん)は、空(から…

小説

宿下がり

掌侍・大江荇子の宮中事件簿 八 番外編

小田 菜摘  装画:ペキォ

宿下がり

 かぐわしい梅の香りが漂う庭に、鶯(うぐいす)の鳴き声が響いた。 荇(こう)子(こ)は雑巾を握る手を止め、簀子…

小説

迷子の迷子の吸血鬼ちゃん

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

迷子の迷子の吸血鬼ちゃん 第二回

空中の出来事 「にぎやかでよろしい」 と、フォン・クロロックは言った。「ワア」 と、虎(とら)ちゃん、こ…

2025年12月10日 更新

小説

迷子の迷子の吸血鬼ちゃん

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

迷子の迷子の吸血鬼ちゃん 第一回

消える 「人間が一人、消えて失くなるなんてこと、あると思う?」 いきなりそう訊かれて、どう答えればいいの…

2025年11月19日 更新

小説

雪が降ってる

ハルシネーションの庭 番外編

村崎 なつ生  装画:紀伊 カンナ

雪が降ってる

 髪ってここまで傷(いた)むものなんだなあ、と牡(ぼ)丹(たん)の頭部を濡らしながら七(なな)緒(お)は考える…

小説

鬼さんの夏休み

ワケあっておチビと暮らしてます 夏休み 番外編

鈴森 丹子  装画:雨宮 うり

鬼さんの夏休み

 小さな靴箱が備え付けられた、コンパクトな玄関。 短い廊下の右手にはトイレ、左手には洗面台と浴室。 奥へ進むと…

2025年10月31日 更新

小説

Hello!Expo Ring

岡林 石子  装画:田中 舞

Hello! Expo Ring 後編

 2 丈子  蒼そうちゃんは赤ちゃんの頃から、ウチの顔になんとなく似とった。そやけど、子供って顔変わるっ…

2025年10月17日 更新

小説

Hello!Expo Ring

岡林 石子  装画:田中 舞

Hello! Expo Ring 前編

 1 蒼馬  僕、間(ま)山(やま)蒼(そう)馬(ま)は、自分の顔が嫌いだ。 特にこの、腫(は)れぼった…

小説

歳の市の幻花

術式結晶は闇に歌う 帝都術式捜査録 番外編

森 りん  装画:春野 薫久

歳の市の幻花

 術(じゅつ)式(しき)捜査三課の勤務棟は、真冬であっても温かい。壁に組み込まれた術式結晶が、建物全体を温めて…

2025年10月10日 更新

小説

振って降られて吸血鬼

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

振って降られて吸血鬼 最終回

振られた思い 「けしからん!」 と、文句を言っているのは徳(とく)永(なが)栄(えい)一(いち)郎(ろう…

2025年10月1日 更新

小説

雨夜のタルト

水曜日は〈ベイベリー〉で 森のカフェでいただきます 番外編

高山 ちあき  装画:おとない ちあき

雨夜のタルト

 梅雨の真っただ中の、小雨のぱらつくある水曜日の午後。 森のカフェ〈ベイベリー〉のキッチンで、萌(め)衣(い)…

小説

振って降られて吸血鬼

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

振って降られて吸血鬼 第五回

土砂崩れ 「こうはしていられません」 と、久く保ぼ刑事が言った。「一刻も早く検死をしなくては!」「でも、…

2025年9月18日 更新

小説

詫び針という拷問具

【コミカライズ開始記念!】冥府の花嫁 番外編

高山 ちあき  装画:縞

詫び針という拷問具 

 物見窓の向こうには、ごつごつした黒岩の小山がいくつも連なって見えた。 閻(えん)魔(ま)庁(ちょう)のある冥…