2025年4月17日 更新

小説

吸血鬼はペンの友

赤川 次郎  装画:ひだか なみ

吸血鬼はペンの友 第一回

夢かうつつか 「ただいま……」 と言ったつもりだったが、実際には「ウォウァウァ」としか聞こえなかった。 …

新人賞

第233回 短編小説新人賞

【最終選考作品】田口弘美という人

「チケットが買えなかったから、転売されているチケットでコンサートに行ってきたの」 目の前に座る「田(た)口(ぐち)弘(…

新人賞

第233回 短編小説新人賞

【最終選考作品】奇跡の一枚(著:あいうちあい)

 もう使わないからと言って、僕は長らく借りていた一眼レフカメラを父に返した。それは逆立ちしても高校生の手には届かない高…

新人賞

第233回 短編小説新人賞

【最終選考作品】まちがいさがし(著:ラム・и)

 耳元で鳴り響く爆音。布団を蹴(け)っ飛ばして起き上がったおれは、スマホの画面に浮かぶストップのアイコンを素早くタップ…

新人賞

第233回 短編小説新人賞

【佳作】発光する車谷くん(著:岡林石子)

 私の目が君をどんな風に見ていても、他言しなければ合法の範(はん)疇(ちゅう)だ。 視力の違いといった単純な理…

新人賞

第233回 短編小説新人賞

【佳作】もしもの同居人(著:明海透)

         &…

2025年4月10日 更新

まんが試し読み

ハンティングエリア

~船上の追跡者~

「きみたちに“刑の執行”を贈る」

羽良 ゆき  装画:蔀 シャロン

ハンティングエリア ~船上の追跡者~ まんが試し読み

2025年4月1日 更新

小説

牝狼の戴冠

双蛇の落胤 番外編

氏家 仮名子  装画:田村 由美

牝狼の戴冠

 その日、アルタナで三十頭の羊が屠(ほふ)られた。 三十頭、すべて族長シリンの羊である。 客人の唐突な来訪に、…

小説

オレンジ文庫創刊10周年記念「魔法のある日常」リレー短編

似鳥 鶏 / 乙一 / 桑原 水菜 / 今野 緒雪 / 白川 紺子  装画:Shiho

オフロサマ(著:桑原水菜)

 多くの人間は知らないだろうが、風呂には神がいる。 どの風呂にも神はいる。温泉にはもちろん、昔ながらの五右衛門…

2025年3月19日 更新

その他

柑橘の文字をかじる

大友 花恋

柑橘の文字をかじる 第4回『銀の海 金の大地 1』

第4回 …

2025年3月18日 更新

まんが試し読み

後宮の迷い姫

消えた寵姫と謎の幽鬼

「ここは後宮です。何があっても不思議はございません」

彩本 和希  装画:夏目 レモン

後宮の迷い姫 まんが試し読み

小説

玦(おびだま)の追憶

後宮の迷い姫 消えた寵姫と謎の幽鬼 番外編

彩本 和希  装画:夏目 レモン

玦(おびだま)の追憶

「名君が時に暗君に転じるのはなぜだと思う?」 炫耀(げんよう)がそう尋ねたのは二人揃って課業を脱け出し、祠…

小説

四堂蓮人のお弁当事情

恋せぬマリアは18で死ぬ 番外編

山本 瑤  装画:YORIKO

四堂蓮人のお弁当事情

 俺の朝は、弁当用の卵焼きを焼くことから始まる。卵2個を割ってかきまぜ、砂糖と市販の麺つゆを少し。いわゆるだし…

小説

ニコラシカは今この瞬間

シュガーレス・キッチン ーみなと荘101号室の食卓ー 番外編

樹 れん  装画:わみず

ニコラシカはこの瞬間

 脳天に雷が落ちるような、衝撃的な一目惚(ぼ)れでなかったことは確かだ。例えるなら、ボールが階段を転がり落ちて…

小説

エドマンド・フリートウッド、吝嗇家疑惑事件

代筆屋アビゲイル・オルコットの事件記録 ホワイトチャペル連続殺人 番外編

仲村 つばき  装画:藤ヶ咲

エドマンド・フリートウッド、吝嗇家疑惑事件

「お兄さまって、吝(りん)嗇(しょく)家(か)なの?」 クラリッサにそうたずねられて、エドマンドはサーモンにさ…

小説

とある男の甘味手帖

若旦那さんの「をかし」な甘味手帖 2 北鎌倉ことりや茶話 番外編

小湊 悠貴  装画:moko

とある男の甘味手帖

 そのホテルは、異国情緒がただよう横浜山手の一角に建っていた。「ここがホテル猫(ねこ)番(ばん)館(かん)か……

2025年3月10日 更新

まんが試し読み

シュガーレス・キッチン

ーみなと荘101号室の食卓ー

「甘さがわからなくても美味しいやつ、作ります」

樹 れん  装画:わみず

シュガーレス・キッチン ーみなと荘101号室の食卓ー まんが試し読み

2025年2月28日 更新

小説

仕立て屋のひとりごと

魔法使いのお留守番 ヒムカ国編 番外編

白洲 梓  装画:kokuno

仕立て屋のひとりごと

 カランカラン、と店の入り口のドアが鐘を鳴らした。「いらっしゃいませ」 父が穏やかな声で客を出迎える声がする。…

小説

オレンジ文庫創刊10周年記念「魔法のある日常」リレー短編

似鳥 鶏 / 乙一 / 桑原 水菜 / 今野 緒雪 / 白川 紺子  装画:Shiho

子羊たちの冒険(著:乙一)

   1 何年か前に亡くなった祖母は、ヨーロッパから日本に移住してきた女性で、もしかしたら魔女の血を引いていた…

2025年2月20日 更新

その他

柑橘の文字をかじる

大友 花恋

柑橘の文字をかじる 第3回『百番様の花嫁御寮 神在片恋祈譚』

第3回 文字…

2025年2月19日 更新

小説

幸せのオシソワケ!

ワケあっておチビと暮らしてます 番外編

鈴森 丹子  装画:雨宮 うり

幸せのオシソワケ!

 小さな靴箱が備え付けられた、コンパクトな玄関。 短い廊下の右手にはトイレ、左手には洗面台と浴室。 奥へ進むと…

小説

妖精国から魔法少女へ

わたしが魔法少女になっても 番外編

氏家 仮名子  装画:甘春 わすれ

妖精国より魔法少女へ

 ミラは執務机に向かい、鏡に映し出された顔を凝(ぎょう)視(し)していた。 これが、探し求めていた子。 ようや…

小説

記事の中の人

バケコミ! 婦人記者・独楽子の帝都事件簿 番外編

ひずき 優  装画:U35

記事の中の人

 乙(おと)羽(わ)独(こ)楽(ま)子(こ)は、念願かなって何とか記者としての職を得た。 東(とう)京(きょう…

小説

アオの推し活

魔法使いのお留守番 ヒムカ国編 番外編

白洲 梓  装画:kokuno

アオの推し活

 アオはうきうきとした気分で、その大きな本屋を見上げた。 歴史を感じる赤(あか)煉(れん)瓦(が)造りの三…

2025年2月10日 更新

文庫試し読み

【先行連載】わたしが魔法少女になっても

氏家 仮名子  装画:甘春 わすれ

【先行連載】わたしが魔法少女になっても 第2回

まんが試し読み

魔法使いのお留守番

ヒムカ国編

世界を変える鍵を探しに。

白洲 梓  装画:kokuno

魔法使いのお留守番 ヒムカ国編 まんが試し読み

まんが試し読み

わたしが魔法少女になっても

大人になりきれなかった『少女』たちへーー。

氏家 仮名子  装画:甘春 わすれ

わたしが魔法少女になっても まんが試し読み

2025年1月31日 更新

文庫試し読み

【先行連載】わたしが魔法少女になっても

氏家 仮名子  装画:甘春 わすれ

【先行連載】わたしが魔法少女になっても 第1回

小説

オレンジ文庫創刊10周年記念「魔法のある日常」リレー短編

似鳥 鶏 / 乙一 / 桑原 水菜 / 今野 緒雪 / 白川 紺子  装画:Shiho

黙って最後に回る人(著:似鳥 鶏)

オレンジ文庫創刊10周年記念「魔法のある日常」リレー短編 第1弾

   1  最寄り駅の改札を出るあたりで何か胸騒ぎを覚えたので、今日は本屋に寄らず、まっすぐ帰ること…

2025年1月24日 更新

小説

【続編始動記念リバイバル連載】

魔法使いのお留守番

白洲 梓  装画:kokuno

魔法使いのお留守番 第一話

魔法使いシロガネ ‌ その島に住む魔法使いは、不老不死の秘術を得たという。‌ 大陸の最果て、南に広がる蒼…

2025年1月20日 更新

小説

異人館画廊

エメラルドの瞳

谷 瑞恵  装画:詩縞 つぐこ

エメラルドの瞳

 ロンドンは雨が降っている。カレッジの図書館で、文献を読みあさる日々が続き、千(ち)景(かげ)は頭の中がどっぷ…

小説

君の瞳に私は映らない

君の瞳に私が映らなくても 番外編

櫻井 千姫  装画:ふすい

君の瞳に私は映らない

 いつもより三十分早くスマホのアラームをセットして、顔を洗って机に向かう。 佳(か)子(こ)が「これ、めっちゃ…