
第228回 短編小説新人賞
【最終選考作品】冬乙女の口づけ(著:桐生燈子)
アルドナは冬が好きだ。 鼻が曲がるような汗と垢(あか)のこびりついた体臭も、糞(ふん)尿(にょう)の匂いも、床(…
2024年2月19日 更新
アルドナは冬が好きだ。 鼻が曲がるような汗と垢(あか)のこびりついた体臭も、糞(ふん)尿(にょう)の匂いも、床(…
視界が白くなるほどの大雨の中で、俺は佇(たたず)んでいた。ここがどこかわからない。どこに向かえばいいのか、どんな気…
横168cm、奥行と高さは大体80cm。 押し入れの下の段、使い勝手が悪いからとうそぶいて空(から)にしたままだ…
いぬじゅん 装画:mashu
2024年2月9日 更新
修羅の花嫁
候補者全員、容疑者--。
松田 志乃ぶ 装画:皐月 恵
岩谷 翔吾
いぬじゅん 装画:mashu
2024年2月1日 更新
いぬじゅん 装画:mashu
2024年1月19日 更新
岩谷 翔吾
2024年1月18日 更新
雪色に染めあげられた石(いし)畳(だたみ)の道を華(か)輦(れん)(妃(ひ)嬪(ひん)専用の輿(こし))…
そこは牢獄にしてはあまりにも豪奢だった。「まるで皇后の住まいだな」 瑠璃(るり)瓦(がわら)がふか…
愚痴聞き地蔵、カンパニーのお家騒動に巻き込まれる。 番外編
仲村 つばき 装画:けーしん
十二月上旬。 詩し央おうは、パソコンのモニター画面をにらみ、眉間に皺しわをよせていた。おかしい。こ…
双蛇の落胤 番外編
氏家 仮名子 装画:田村 由美
手綱を握る指には、すでに感覚がなかった。 北へと駆け続けて五日、この辺りの平原はまだ雪に覆われ、風は真冬…
ここは生きとし生ける者が輪(りん)廻(ね)する六(ろく)道(どう)のうち、最下層にある地(じ)獄(ごく)道…
いぬじゅん 装画:mashu
2024年1月10日 更新
地獄の沙汰も嫁次第
どうしてわたしが閻魔王の花嫁候補に…!?
高山 ちあき 装画:縞
「で、用向きはなんですか? まさか長(ちょう)公(こう)主(しゅ)さまともあろうおかたが、一介の騾馬(らば)の栄転…
いぬじゅん 装画:mashu
2023年12月28日 更新
敬(けい)事(じ)房(ぼう)の女官・爪(そう)香(こう)琴(きん)が皇帝付き次席宦(かん)官(がん)・独(どく)…
いぬじゅん 装画:mashu
2023年12月20日 更新
岩谷 翔吾
2023年12月19日 更新
もののけ寺の白菊丸 番外編
瀬川 貴次 装画:大西 実生子
星空のもと、小高い山の緩やかな斜面に、大小の堂(どう)宇(う)が数えきれぬほど点在している。 敷地ばかり…
若旦那さんの「をかし」な甘味手帖 北鎌倉ことりや茶話 番外編
小湊 悠貴 装画:moko
「ふっふっふ……」 今年も残り二日となった、十二月三十日。 家事代行サービスの会社に所属している秋(あき…
相棒は犬 転生探偵マカロンの事件簿 番外編
愁堂 れな 装画:奈良 千春
朝五時。 目覚ましなどかけずとも、毎朝『彼』は目を覚ます。 俺はといえば、勢い良くカーテンが開くシャッ…
いぬじゅん 装画:mashu
あ、結婚したい。恋人の額に保冷剤を当てた瞬間、陽(ひ)凪(な)はそう思った。春の平日、お風呂上がりについさ…
夕食時、BGM代わりに流していたテレビ画面に映し出された外国の女性が、しきりに「深い山です。そこに工場がある。木材…
外れた音を叩いた人差し指からミスが広がる。心臓が嫌な音を立て、視界がみるみるうちに狭まっていく。緻(ち)密(みつ)…
十二歳の夏、ぼく梶(かじ)井(い)陸(りく)は母と四つ下の妹はるとともに、東京から母の生まれ故郷の田舎(いなか…
大和の国・勿径寺。そこには物の怪が棲むという。
瀬川 貴次 装画:大西 実生子
親王画眉 「待って、顔を洗う前にもう一回見せて」 整(せい)斗(と)王(おう)妃(ひ)付き首席女官・周(し…
2023年12月13日 更新