今回のお悩み
小説執筆中に、プライベートやその他諸々の中でメンタルが崩壊する案件が起こった時、がんばって書くことが困難です。書けない時期、スランプの時期などの脱却方法はありますか？ また、いぬじゅん先生は投稿サイトと小説公募、どちらが今の時代の作家志望者に有利だと思われますか？
（花 さん）
みなさんこんにちは、いぬじゅんです。
今回も皆様のお悩みにズバッと、時にはゆるっとお答えします。
私を表現する言葉として最もふさわしいのは『ノミの心臓』でしょう。
気が小さく臆病であることを例えた言葉ですが、幼い頃からノミのままです。
友だちが言ったなにげないひと言に傷ついたり、メールの返信がないだけで不安になることもしばしば。
空想好きの私ですから、「あの時の言葉はこういう意味に違いない」「ずっと嫌われていたんだ」と、どんどん悪い方向に考えてしまい、鉛のような重い気持ちに覆われ、すぐにでも冬眠したくなります。
ただ、執筆に入ると話は変わります。
登場人物の世界感に没入するタイプなので、悩みごとがある時ほど現実に戻りたくなくて書き続けてしまう。
相談者様もそういう時こそ、自分だけの世界に逃げこむことをおすすめします。
スランプについてですが、ええ……ヤツは年に何度か現れます。
「ひょっとして……来たのか⁉」
最初はぼんやりとした影のように現れるのですが、ふり返ると誰もいない。
しかし、次の瞬間には「やあ」と親しげに私の肩に手を置くのです。
これまで幾度となく私を苦しめたヤツですが、そういう時こそ「１００文字でも書こう」と、うめきながらでもパソコンに向かうようにしています。
翌日には、せっかく書いた文章を消去してしまうこともありますが、少しでも書き続けていれば、やがてヤツはさみしそうな顔を残して去りゆくのです。
投稿サイトと公募については、あまり深く考えずにチャレンジしてほしいです。
どちらが有利かを考えるよりも、
① コンテストのテーマに合っているか
② 応募要項(文字数など)を満たしているか
についてのほうが個人的には重要だと思っています。
イカやタコには心臓が３つあるそうです。（２つはエラ心臓だそうです）
そんな自分になりたいと願いながら、今日もヤツの出現に怯えながら書き続けています。
応援してますよ！
