2022年、WebマガジンCobaltに掲載された短編小説が
上下巻の壮大なファンタジーとして書籍化!
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不老不死の秘術を生み出した
伝説の魔法使いシロガネ。
その居城が聳える世界の果ての孤島
“終島(はてじま)”に流れ着いた、
記憶喪失の少年ヒマワリ。
何者かに襲われ追われる彼は、
なぜか魔法が使えるようで……。 -
傷ついたヒマワリを介抱した
“お留守番”の青年クロとアオ。
千年生きる竜の末裔クロは、言葉に呪いを込める力を持つ。
超古代文明の遺物兵器アオは、人間の感情に興味津々。 -
ヒマワリを迎えたことで、
クロとアオの静かだった生活は一変。
二人の青年と一人の少年がともに暮らし、日に日に“家族”になっていくにつれ、止まっていた終島の時が動き出す。 -
シロガネはどこへ消えたのか?
ヒマワリはどこからやってきたのか?
物語はやがて、
誰も想像しなかった
世界の真実へと到達する。
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千年生きるといわれる竜の一族の最後の生き残り。招かれざる訪問者に呪いをかけて追い返す。竜の習性から、きらきらしたものが好きで収集している。
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世界に魔法が栄えるはるか昔に存在した、伝説の超古代文明の遺物兵器である青銅人形。人間の感情に興味津々で、小説を読むのが好き。基本的に無表情だが、感情が高ぶると全身が振動する。
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背中に斬られたような傷を負い、島に漂着した少年。記憶喪失で自分の名前さえ憶えておらず、瞳の中に向日葵が咲いているような虹彩を持つことから、ヒマワリと名付けられる。アオの手料理やお菓子が好きで、クロとは喧嘩しがち。なぜか魔法が使えるようだが……?
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不老不死の秘術を編み出したという、希代の天才魔法使い。アオとクロは、彼の帰りを待っている。
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未来から来たという青年。ただし、未来については一切語らないと決めている。
その島に住む魔法使いは、不老不死の秘術を得たという。
大陸の最果て、南に広がる蒼い海の向こうに小さな島が浮かんでいる。終島と呼ばれるこの島は、四方に反り返った断崖絶壁が高く聳え、訪れる者を拒絶するように波を弾き返していた。その上に、蔦に覆われた古城がぽつんと建っている。
それがかの魔法使い、シロガネの住処である。
『大魔法使い』と畏敬を込めて呼ばれるシロガネの名を知らぬ者は、この大陸にはいない。
その輝かしい活躍譚は人々を魅了し、魔法使いたちは彼の記した魔法書を貪り読んだ。一方で、彼の名は恐れられてもいる。東西南北を司る四大魔法使いが束になっても、彼には敵わないという噂だった。そんな大魔法使いはある時から、一人孤島で暮らし始め、以来その姿を見た者はほとんどいない。
そのシロガネが、これまでどんな偉大な魔法使いでもついぞ得ることのできなかった、幻の力を得たという。不老不死だ。
噂を聞きつけて、大陸中の王侯貴族が色めき立った。その秘術の恩恵に浴そうと、彼の住む離れ小島へ向け、数多の船が港を出航していった。
しかし何人も、不老不死を手にすることはできなかった。
上巻がほぼ丸々読める!
期間限定試し読みはこちら
※2024/5/20以降は上巻1章のみの公開
魔法の塔
大陸中央部に聳え、大陸中の魔法使いを登録・管理する中枢機関。
四大魔法使い
大陸の東西南北を守る、魔法使いの最高位にある4人。魔法の塔の評議会が選出する。
魔法王国
超古代文明時代の大戦が終結したのちに興った、魔法使いたちの国。三百年の支配ののち、人間と竜の同盟軍により滅ぼされた。
魔法比べ
正式名称は魔法技能競技会。魔法の平和的発展のための祭典として三年に一度開催され、大陸全土から腕自慢が集まる。優勝者は『薔薇の騎士』と呼ばれる。
暁祭
魔法使いの始祖である『魔女』へ感謝をささげるため、六十六年に一度行われる祭。
魔法画
魔法をかけた画材で描かれた、魔法使いによる特別な絵。見る者を絵の中に招き入れ、まるでそれが本物の世界のように見せる。
魔法の古井戸
終島唯一といっていい移動手段。目的地まで一瞬で移動できるシロガネの魔法がかけられている。
竜の呪い
竜の一族だけが使える、言葉による呪い。かけた本人にしか解くことはできない。
青銅人形
青銅のような金属でできた古代兵器。千年前の世界大戦で、すべて破壊されたと考えられていた。
白洲 梓
『最後の王妃』で2015年度ノベル大賞〈大賞〉を受賞、デビュー。著書に、受賞作の後継世代を描く『暁の王女』『煌翼の姫君』(ともにコバルト文庫)や、悪妃に転生した奴隷の少女の波乱の運命を描く『威風堂々惡女』シリーズ(オレンジ文庫)全13巻などがある。
その他の作品を読んでみる
二ヶ月連続刊行!
最後の王妃
- 著者
- 白洲 梓
- 装画
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お留守の魔法使いと留守番の二人。そこに記憶喪失の子供。
この三人の、ほんわかなお話……にしては、漂う不穏な気配。
どんどんあきらかになる不穏な過去。
そして……。
こんな綺麗な構成のお話、
読むの久しぶりだ!
新井素子
ヒマワリは焼き餅まで可愛い!
クロはわかりにくいけど根っこは優しい!
アオは……人間学習の教本の選び方はどうかな、と思うけど……
読み進めて行く内に明らかになる世界の残酷な真実、選択する未来。
とにかく、皆が可愛く、皆が切ない。(一部例外有り)
絶対的正解がない中で、
自分にとっては何が正解なのか、
読みながら考えさせられる
物語だと思います。
前田珠子
この島の城の壁になってずっとみんなを見守りたい!
ゲド戦記っぽいのかな?と思って読みはじめたら、キャラクターも世界観も好みで、物語の吸引力がものすごくて!上下巻でけっこうなボリュームのはずなのにあっという間に読了!先を読ませる力がすごい!
上下巻まとめてのご購入をおすすめします。上巻読み終えたらすぐ下巻読みたくなるので!疑似家族好きの方にオススメです♡
紀伊國屋書店新宿本店 竹内美智代さん
すがすがしく、何度も「美しい」「綺麗だ」と思えた。魔法ファンタジーの本だった!
最後までワクワクを楽しめた作品だった。
東京旭屋書店新越谷店 工藤雅子さん