双蛇に嫁す

双蛇によって建国されたという神話に由来し、双子は吉兆であり幸いをもたらすと信じる「双子信仰」が強い大国・濫国。双子の皇帝が並び立つ治世に、北方の草原で暮らす遊牧民族・アルタナの族長の娘シリンは、瓜二つの異母姉妹ナフィーサと共に和平のため濫へ嫁ぐよう命じられる。自由も名前も全て奪われ、後宮に囚われた偽りの双子姫は、やがて草原と濫国を巡る陰謀へと巻きこまれていく——! 運命に翻弄される人々を、壮大なスケールで描く中華風大河ロマン。