謎の疫病が猛威をふるう京の都——。多数の庶民が命を落とし、宮廷もまた、東宮(皇太子)が立て続けに死亡するという前代未聞の事態に陥っていた。そこへ強力な予言力を持つ老巫女から神託が届く。曰く、次の東宮には一時、皇女をたてるべきであると。ただちに候補となる皇女たちが都へ集められることになるが、早くに両親を亡くし、田舎で寂しい暮らしを送る火の宮も候補に選ばれて!?
書籍
候補者全員、容疑者--。
著者 松田 志乃ぶ
装画 皐月 恵
「女東宮には、十四歳以上の未婚の処女(おとめ)を据えよ」