拡大

書籍

愛しつづけてもいいのだという、ゆるしが欲しい…!

銀の海 金の大地 5

  • 670円+税
  • 2025年5月19日発売

跪いていた燿目が、ゆっくりと立ち上がって真秀をみた。

燿目が死んだ。真澄の霊力をその身に受けて。苦しむ真秀に近づいてきたのは、新たな佐保彦の伴人・月眉児だった。彼女の優しい言葉に真秀が心を開こうとした時、その策謀を見破ったのは、波美王だった。真秀を救ったかと思われた波美王だが、突然真秀を息長から連れ去ってしまう。真秀が誘拐されたと知った美知主らは、水面下で新たな駆け引きを始めて――!?

シリーズ既刊情報

銀の海 金の大地シリーズ

舞台は古代日本――湖の国・淡海。14歳の少女・真秀(まほ)は、複雑な生い立ちのため人々から疎外されながらも、病で寝たきりの母・御影(みかげ)と、目も耳も不自由だが不思議な霊力をもつ兄・真澄(ますみ)とともに気丈に生きていた。ある日、真秀は母の病にきく薬をもらうため丹波行きの船に乗るのだが。「古事記」を愛した氷室冴子が手加減なしで書いた、超弩級のエンターテインメント小説!

著者プロフィール

氷室 冴子(ひむろさえこ)

'57年北海道岩見沢市生れ。'77年『さようならアルルカン』で第10回小説ジュニア青春小説新人賞佳作を受賞、作家デビュー。80年代から90年代にかけコバルト文庫の看板作家として活躍、一時代を築き上げる。代表作に『なんて素敵にジャパネスク』、『クララ白書』、『雑居時代』、『なぎさボーイ』、『海がきこえる』など多数。2008年死去。

この作品をシェアする

氷室 冴子