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書籍

「滅びの子」の予言の真実が明かされる――

氷室冴子セレクション

銀の海 金の大地 10

  • 720円+税
  • 2025年10月17日発売

どよめきが起こった。
昨日から降りつづいた雨が、昼過ぎにはからりと上がり、東の空に珍らかな虹が浮かびあがった。

大和豪族たちから佐保を守るためには、「滅びの子」たる真秀と真澄を殺さなくてはならない――! 若首長となった佐保彦にその謀を伏せたまま、佐保の霊威「那智」の憑依坐となった速穂児が、真秀に襲いかかって……! 心から真秀を慕い、救いたいという佐保姫の願いは届くのか? 凄まじい霊威がぶつかり合う死闘の果てに、ある瞬間が訪れようとしていて――!?

シリーズ既刊情報

銀の海 金の大地シリーズ

舞台は古代日本――湖の国・淡海。14歳の少女・真秀(まほ)は、複雑な生い立ちのため人々から疎外されながらも、病で寝たきりの母・御影(みかげ)と、目も耳も不自由だが不思議な霊力をもつ兄・真澄(ますみ)とともに気丈に生きていた。ある日、真秀は母の病にきく薬をもらうため丹波行きの船に乗るのだが。「古事記」を愛した氷室冴子が手加減なしで書いた、超弩級のエンターテインメント小説!

著者プロフィール

氷室 冴子(ひむろさえこ)

'57年北海道岩見沢市生れ。'77年『さようならアルルカン』で第10回小説ジュニア青春小説新人賞佳作を受賞、作家デビュー。80年代から90年代にかけコバルト文庫の看板作家として活躍、一時代を築き上げる。代表作に『なんて素敵にジャパネスク』、『クララ白書』、『雑居時代』、『なぎさボーイ』、『海がきこえる』など多数。2008年死去。

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