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書籍

愛ゆえに隔たって、二人は運命に抗う――

神招きの庭 8

雨断つ岸をつなぐ夢

  • 640円+税
  • 2023年4月19日発売

重い籠をようやく地におろすと、大柄な女官が待ちくたびれたように歩み寄ってきた。

神毒を身に宿し、二藍を危険に晒してしまったため、深く自責の念に駆られる綾芽――。逢いたいと願うことさえ躊躇うように、女丁として身を隠し、凍てつく心をやり過ごしていた。ある晩……二藍との切なくも確かな邂逅が叶い、綾芽は再び前に進み始める。そんな最中、偶然にも再会した義妹の真白は「二藍」に目をかけられ、ある密命を負っているといい……!?

シリーズ既刊情報

神招きの庭シリーズ

兜坂国の斎庭(後宮)は、神を招き、もてなす場。実体を持つ神々は豊穣と繁栄を招く反面、ひとたび荒ぶれば恐ろしい災厄を国にもたらす。地方の郡領の娘・綾芽は、親友の死の真相を探るため上京した。そこで偶然、荒ぶる女神を鎮めてみせた綾芽は、王弟の二藍に斎庭の女官として取り立てられる。だが、それは国の存亡を揺るがす事件の幕開けに過ぎなかった……。

著者プロフィール

奥乃 桜子(おくの さくらこ)

群馬県出身、富山県在住。雑誌Cobalt短編小説新人賞に入選の後、「あやしバイオリン工房へようこそ」で2017年ノベル大賞佳作受賞、同作で文庫デビュー。おもな著作に『上毛化学工業メロン課』『それってパクリじゃないですか?』(集英社オレンジ文庫)『身代わり姫と呪われし賢者』(コバルト文庫)など。

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奥乃 桜子