これまでの受賞作品

2017年受賞作品

大賞
花木荘のひとびと
花木荘のひとびと髙森 美由紀(青森県)
受賞の言葉
このたびは身に余る素晴らしい賞を授けて頂き、誠にありがとうございました。
つたない物語を読んでくださった選考委員の先生方をはじめ、関係者の皆様方に心よりお礼を申し上げます。
読んでくださる方々の気持ちが和み、ほぐれるような、温かで柔らかな物語を作っていきたいです。
このたびは誠にありがとうございました。
プロフィール
青森県出身、在住。派遣社員。第一回暮らしの小説大賞受賞。ちゅうでん児童文学賞大賞受賞。第44回児童文芸新人賞受賞。著書に、産業編集センター出版部「お手がみください」。フレーベル館「ケンガイにっ!」など。
2017年12月文庫化!!

受賞作、『花木荘のひとびと』で文庫化デビュー!

盛岡市北上川沿いにある小さなアパート花木荘。そこに住む人々は少し不器用な人間ばかり。心の隙間を買い物で埋めるOL、時計修理に没頭し、うまく人間関係を築けない青年、高いプライドが邪魔をして、客を怒らせてしまう美容師。そんな彼らが管理人のトミや様々な人々と触れ合う中で少しずつ彼らの心が開いていく……。ちょっと泣けて、ちょっと癒やされるハートウォーミングストーリー。

準大賞

該当作なし

佳作
あやしバイオリン工房へようこそ
あやしバイオリン工房へようこそ奥乃 桜子(富山県)
受賞の言葉
伝統あるノベル大賞の佳作を賜り、大変嬉しく存じます。夢のようです。選考に携わってくださったみなさま、支えてくださった方々に厚く御礼申し上げます。
夢想が大好きで、物語世界には人生のさまざまな局面で救われてきました。ずっと自分の中にだけあった物語を、多くの方に楽しんでいただけるものへ昇華できるよう、みなさまにすこしでもよい時間を過ごしていただけますよう精進いたします。
プロフィール
四年以上住んだ府県は五つにのぼる。そのせいか旅行が好き。音楽を聴くのも弾くのも大好き。
2018年1月文庫化!!

受賞作、『あやしバイオリン工房へようこそ』で文庫化デビュー!

楽器販売店をクビになり、衝動のまま仙台に向かった惠理は「あやしバイオリン工房」と書かれた看板を見つける。そこには男性店主の他に、伝説の名器ストラディヴァリウスの精が棲んでいた!? 店主以外の人には見えないはずのバイオリンの精・弦城の姿が見える惠理は、成り行きで、工房に持ち込まれる不思議な事件に巻き込まれる羽目に…。心温まるあやかし事件簿。

今夜、2つのテレフォンの前。
今夜、2つのテレフォンの前。夜原きわ改め 時本 紗羽(兵庫県)
受賞の言葉
“もっと書いたらいいよ”と言われた気がして、じわじわと嬉しい気持ちが湧いてきました。選考に携わってくださった皆様、心よりお礼申し上げます。
小さい頃からハッピーエンドのその後を妄想するのが好きでした。いつまでも読んでいたくなるような、なかなか心から離れてくれないような、”クセになる物語”を書いていきたいです。
プロフィール
兵庫県出身。「野菜しか食べなさそうな顔してるのにね」と言われますが肉しか食べません。好きな部位はハラミ。世界で一番好きな食べ物は餃子です。
2018年2月文庫化!!

受賞作、『今夜、2つのテレフォンの前。』で文庫化デビュー!

幼馴染みの想史に思いを寄せる女子高校生・志奈子。別々の高校に通うようになってから、想史は口をきいてくれなくなってしまい、胸中は不安でいっぱい。そして志奈子は、毎晩想史とは違う大人の男――顔も知らない高校教師――と電話をしている。一方、志奈子と電話をしている高校教師・直江は、最近幼馴染みの女性の結婚が決まったと聞き、焦っていた。そして志奈子に電話をして“ズル”をしようとしていて…? 時空を超えた感動の物語!

審査員講評
  • 桑原水菜
    両極端な評価をされがちだというひとは、むしろ作家として喜んだほうがいい。
  • 今野緒雪
    嘘は嘘なりに自分の中で納得できるくらいの設定をでっち上げてから嘘をつききって。
  • 三浦しをん
    「どんな話なんだろう、読んでみたい」と思わせるタイトルを、渾身の力でひねりだすよう心がけてください。
  • 吉田玲子
    どこかに熱いこだわりや、濃さが出ると、グンと面白くなる