あやかし乙女のご縁組 著者:七沢ゆきの 装画:榊 空也

あらすじ

「わたしをどうするつもりですか」「私はきみを妻にする」

大正某年、発展著しい帝都を脅威が襲う。
それらは異形と呼ばれ、害をなす存在として人々を恐怖に陥れた。そんな状況を打破するべく、政府は“異形対策部隊”を結成。
噂では、彼らは情け容赦なく、異形の如き残酷さをもつのだという――。

帝都に暮らす貧しい少女・咲綾は自分だけに見える狐の辰砂を家族として愛し、辰砂の持つ不思議な力を使って家計を支えていた。
ある夜、辰砂を異形とみなした異形対策部隊は咲綾を急襲。
しかし、辰砂の力を目の当たりにした隊長は驚きの提案を口にして…!?

人物紹介

津嶋咲綾 つしまさあや

「……わたしは、もう普通の花嫁にはなれないのね」

自分にしか見えない辰砂を、家族のように愛する心優しき明るい少女。実家が非常に貧しいため、日銭を稼いで家計を支えている。

瀬能春臣 せのうはるおみ

「私が生まれたことが、罪だからだよ」

公爵であり、異形対策部隊隊長。常に冷静沈着で不愛想。両親とは幼少の頃から離れて暮らしている。託宣を受け、咲綾を妻として迎えた。

辰砂 しんしゃ

咲綾が物心ついたときから側にいた、謎の朱い狐。失せものを見つけたり、異形を祓う力を持つ。その姿は咲綾にしか見えなかったはずが……。

青葉  薙 あおばなぎ

「どのくらい強くなったら、春臣さんは僕を認めてくれる?」

異形対策部隊の隊員で、爵位は侯爵。右は黒いが、左の瞳の色は青色。瀬能とは長い付き合いであり、非常に慕っている。

物部眞尋 もののべまひろ

「札より重いものは持ったことがない」

平安時代から千年続く陰陽師の血筋。異形対策部隊の隊員で、爵位は伯爵。戦闘の際は霊力を込めた札を用いて戦う。

江木一成 えぎかずなり

「神さまのことなら任せてよ」

異形対策部隊の隊員。爵位は伯爵で、神社の跡継ぎでもある。霊力が込められた光る拳で異形を撃退する。

姫 ひめ

「姫、すぐがいい。もう待つのはいや」

道端で困っているように見えたため、咲綾が声をかけた華奢な少女。「黒い影」が見えると言い、咲綾を家に招き入れる。

西園寺景士 さいおんじかげひと

「足の数を間違えるとは……まだまだ私もこの身に馴染んでいない」

急に帝都に現れた、全身黒ずくめの謎の男。まとう雰囲気は怪しげだが、他人に対する態度は非常に紳士的で飄々としている。

用語集

異形

帝都を襲う怪物の総称。黒い靄のようなものから形あるもの、意思のあるものからないものなど種類は多岐に渡る。

異形対策部隊

異形を取り締まる帝直属の組織。隊員は華族である必要があり、異形と対等に渡り合える力を持つ者に限られる。

書籍情報

あやかし乙女のご縁組

託宣は下された。
私は、お前を連れて行く。

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必ずきみを助ける。

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