拡大

書籍

俺たちの「ありあけ石鹸」を取り戻せ――

荒野は群青に染まりて

相剋編

  • 900円+税
  • 2025年9月18日発売

東京の夜はずいぶん明るくなったものだ。

理想の石鹸を作るため、大学へと進学したはずの群青。しかし九年が経った昭和三十四年、群青は行方不明になっていた。一方、ありあけ石鹸は倒産の危機から身売りし、社長だった赤城はただの社員に。親会社からやってきた経営陣と、旧ありあけ石鹸時代からの社員たちによって、社内には分断と反目の空気が漂う。そこに思いもよらぬ肩書きを持った群青が姿を現し……? 

シリーズ既刊情報

荒野は群青に染まりて ‎シリーズ

1945年。日本は太平洋戦争に敗れ、群青は母と引揚船に乗った。だが船中で母とはぐれた直後、群青は何かが海に落ちる音を聞く。その場にいたのは赤城という男。さらに謎の男が現れ、「赤城が母親を突き落とした」と告げた。疑惑を拭えぬまま、群青は赤城と焼野原の東京で生きることになる。ともに困難に立ち向かううち、赤城はかけがえのない存在となるが……?

著者プロフィール

桑原 水菜(くわばら みずな)

9月23日千葉県生まれ。中央大学文学部史学科卒業。1989年下期コバルト読者大賞受賞。「炎の蜃気楼」シリーズ、「赤の神紋」シリーズ、「シュバルツ・ヘルツ――黒い心臓」シリーズ(コバルト文庫)、『カサンドラ』「遺跡発掘師は笑わない」シリーズ(角川文庫)他、著書多数。

この作品をシェアする

桑原 水菜