書籍
芙二子さんの最初で最後の恋文を僕にください。
下鴨アンティーク
祖母の恋文
- 640円+税
- 2015年12月17日発売
「暑い」 何度目かになるそのぼやきに、鹿乃は夏着物の袂を翻してふり返った。
蔵にある“いわくつき”の着物の管理を、亡き祖母から引き継いだ高校生の鹿乃。ある日、祖母が懇意にしていた骨董店の店主から、祖母が、祖父に宛てて書いたという恋文を渡されて…? 一方、鹿乃の兄・良鷹は、野々宮家の別邸にこの時期だけ現れる、風鈴草の着物を着た女性について調べていたが……。京都、下鴨を舞台に、古い物に宿る想いをたどる、温かな人情譚。
シリーズ既刊情報
下鴨アンティークシリーズ
着物に込められた“想い”に寄り添う、アンティーク・ミステリー。 高校生の鹿乃は、旧華族である野々宮家の娘。両親を早くに亡くし、兄の良鷹と下宿人の慧と三人で、古びた洋館に住んでいる。鹿乃は、亡き祖母から蔵にある「いわくつき」の着物の管理を引き継いだが……? (著者:白川紺子)
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