ご当地小説特集
長崎 京都 今回は、長崎、京都！
長崎
長崎 × 骨董カフェ

長崎・眼鏡橋の骨董店店主は古き物たちの声を聞く

著者／日高 砂羽    装画／カキネ

店主は古き物たちの声を聞く
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中華街も眼鏡橋もここから徒歩三十分圏内だ。海と山に挟まれて、平地が少ないせいもあるのだろうが、かつての長崎の中心地はごくごく狭かったという証拠だろう。　カフェに続く道は、朝から降り続く雨にしっとりと濡れていた。建物の間に植えられた紫の紫陽花が緑の葉の間に咲いている。　長崎は至るところに紫陽花が植えられている。雨の下で眺める紫陽花は、絶え間なく落ちてくる水滴を受けて、気持ちよさそうだった。 担当編集者おすすめポイント
京都
京都左京区岩倉 × 謎めいたガラクタたち

京都左京区がらくた日和謎眠る古道具屋の凸凹探偵譚

著者／杉元 晶子    装画／げみ

京都左京区がらくた日和
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杉元晶子書き下ろしSS公開中！
特に左京区は、京大を筆頭に多くの学校がひしめく、京都市内でも有数の学生街。昔ながらの伝統を守る生真面目さと独特なゆるさが同居する。だから郷さんみたいな店も許される。 担当編集者おすすめポイント
京都
京都御所南×弁護士

法律は嘘とお金の味方です。京都御所南、吾妻法律事務所の法廷日誌

著者／永瀬 さらさ    装画／おかざき おか

法律は嘘とお金の味方です。
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犬が水遊びをする下鴨デルタを見下ろしながら、橋を渡り、商店街へ向かう。行列を覚悟したが、運よくそんなに並んでいなかった。　豆餅はやわらかくてとてもおいしいが、足が早い。カロリーも考えれば消費量は一人一つ。だが祖父は二つは食べるしそんな買い方をするなと怒る。ここまできて片手で足りる数しか買わないというのも、なんだか悲しい。しかしカロリーが。（草ちゃんもくるかもしれへんし六個……あっ今日のお客さんの分も！）　注文を尋ねられて我に返ったつぐみは、元気よく答えを返す。「豆餅、十個ください！」 担当編集者おすすめポイント