いぬじゅんのお悩み相談室 いぬもあるけば

今回のお悩み

人とのコミュニケーションが苦手です。事前に考えていても、人と話そうとすると緊張してしまい、話したかったことが頭から飛んでしまいます。自分から話題を振れなくて、1対1だと沈黙してしまい、気まずくなります。また、人と目を合わせるのが苦手で、相手の目を見て話せていないことに最近気づきました。どこから改善していけばよいと思いますか?

(さくら さん)

みなさんこんにちは、いぬじゅんです。
今回も皆様のお悩みにズバッと、時にはゆるっとお答えします。

私のあだ名は「コミュニケーションおばけ」だそうです。
最初は悪口かと思い、猛烈に抗議をしたのですが、どうやら褒め言葉とのこと。
それならまあ、いいか……。
言われてみれば誰と会ってもうれしいし、たのしいし、もっと話をしたくなります。
初対面の人は特にそうで、相手がヒクくらい弾丸トークを打ちこむこともしばしば。

そんな私ですが、大学を卒業するまではかなり無口なほうでした。
クラスでも目立たず、ドラマや漫画で例えるならば、”その他大勢“のひとり。
役名もセリフもないような存在でした。
さくらさんと同じように、人の目を見て話すのが苦手で、ふたりっきりになると冷や汗が背中を伝うほどでした。

高校時代に友だちに誘われ、ファーストフード店でバイトをしました。
接客業に携わることで、少しでもコミュニケーション能力を向上させたいと思ったからです。
結局、大学を卒業するまで店舗は変わっても同じチェーン店でバイトをしました。
けれど、接客はうまくなれど日常生活では全然ダメ。
まだまだ役名はもらえそうもない状況でした。
仕事でのやり取りは『情報の交換』であり、会話で使うのはそれにプラスして『感情の交換』なんですね。
質問者様はこの『感情の交換』が苦手なのかもしれません。

私が変わったのは、忘れもしません。介護の仕事に就いてからです。
高齢の方とお話をしていると、自分の生活では想像もつかない体験をされている方が多くいらっしゃいます。
想像力では追いつかず、自然に質問をすることが多くなりました。
また、言葉を話せない方のお手伝いをする際は、相手がなにを求めているのかを察知しなくてはなりません。
“目は口ほどに物を言う”とはよく言ったもので、必然的に相手の目を見ることが多くなりました。

さくらさんに介護の仕事を勧めているわけではありませんが、私が人と話をするのが好きになったのは、相手に興味を持ったからだと思います。
「あの人はこんな人だから」と評価されている人でも、話をしてみると印象がぜんぜん違ったりすることもあり、興味が尽きません。
誰かと話をすることで自分自身がわかることもあります。
会話を頭で考えるより、目の前の人に興味を持つことからはじめてみてはいかがでしょうか。

コミュニケーションおばけより。

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