いぬじゅんのお悩み相談室 いぬもあるけば

今回のお悩み

いぬじゅん先生こんにちは。僕は図書館で働いています。
相談は、読書案内についてです。小学6年生の図書館好き・ラノベ好き・読書好きの女の子からオススメの本を教えてくださいという質問をもらったのですが、最近のラノベについてはさっぱりわかりません。
とりあえず、いぬじゅん先生の『今夜、きみの声が聴こえる』や『いつか眠りにつく日』などをすすめましたが、それ以上のタイトルが思い浮かびませんでした。
いぬじゅん先生がオススメする注目のラノベ作品や、作家さんがいらっしゃったら、是非教えてください。

(いのうえまんぼう さん)

みなさんこんにちは、いぬじゅんです。
今回も皆様のお悩みにズバッと、時にはゆるっとお答えします。

図書館の雰囲気が好きです。
同じ空間のなか、それぞれの「好き」に浸っている姿には感動すら覚えます。
今でも引っ越しをする時には「徒歩で図書館に行けること」を第一条件に選んでいるほどです。

そんな私ですが、小学三年生までは団地に住んでいました。
近くに図書館がないため、たくさんの本を詰めこんでやってくる『移動図書館』のバスを心待ちにしていたことを覚えています。
当たり前ですが、移動図書館に並ぶ作品数は限られています。
ラインナップの入れ替えは数カ月に一度あるのですが、誰もが知っている有名な作品ばかりでした。

赤川次郎先生の大ファンである私は、当時から書店員さんに「新作入荷したよ」と覚えてもらうほどでした。
たくさんの作品を刊行されているので、図書館に入荷されなかったり移動図書館のラインナップに入っていないこともあり、悔しくてたまりませんでした。
「あの新作をみんなに読んでほしい!」と運転手さんに伝え、入荷されると友だちにすすめまくっていました。

図書館でも読みたい本をリクエストするコーナーがあると思いますが、子どもが自分の意志で書くにはハードルは高め……いや、かなり高いでしょう。
貸出しの手続きをする時に、直接聞いてみてはいかがでしょうか?
「最近読んでおもしろかった本はなに?」
「クラスではやっているのってどんな本?」
「いちばん好きな本は?」
なんなら、学校に協力してもらい、直接教室に突撃して調査するのもいいかもしれません。
リクエストカードでは伝わらない、熱い思いを聞くことができると思います。
私のおすすめを聞くよりも、すばらしい作品が見つかるはず!
いぬじゅん作品もたくさんありますので、ぜひよろしくお願いします。