オレンジ文庫

毎月20日ごろ発売

店主オレンジのつぶやき MenuClose

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赤の女王は走り続けている。 これは、絶え間なく変化していく環境のなかで、ある地点に留まり続けるためには超人的な労力が必要だという話。

みる

(──シングだ) 学校の中というのは、案外と色んな音で満ちている。

みる

きらきら、春の日差しが眩しかった。今日から高校生活がスタートする、はじまりの日。

みる

ううー……、眠い。目が開かん。今、何時間目だっけ? 高校の授業をぼんやりと聞きながら、私は頭をフラフラと泳がせた。

みる

新学期の学校は面白い場所だ。何百回と通ったお馴染みの施設に、知らない新入生がわんさといて、今まですれ違っていたはずの四年生はもういないのだ。

みる

『こんばんは。イブニングスクープの時間です』

みる

二年前に亡くなった母の形見は、空の一升瓶だった。

みる

赤々と燃えさかる炎が景色を絶望に染めていく。 ――こんなつもりじゃなかった。 そう呟いてみても、神も悪魔も自分を許しはしないだろう。

みる

充分、元は取った。 ――少々いじましいが、会費を払ってパーティに出ている以上、その金額分ぐらいは食べないと。

みる

目がかすむ。 荒々しく脈打つ心臓と、自分の呼吸がうるさい。おかげでそれ以外の音が聞こえない。

みる

八月一日、午前八時三十分。 盛夏を迎え、今日も朝から気温が高い。ミンミンゼミも力いっぱい鳴いている。 その日、雪村大樹はいつものように、起き抜けのシャワーを浴びていた。

みる

金は去り、風も逃げ、水は沈み、陰も消えた。 私がこの指先ひとつで支配していたものたちは、皆私を見捨てて四方へ散り散りとなってしまった。

みる

告別式の会場に入ってきた堀源二郎を見て、有田国政はむせそうになった。

みる

足し算の愛と引き算の愛、どちらが正しいのだろう。いっそ、ゼロを掛けて、すべてなくなってしまえばいいのに――と、彼女は言った。

みる

ごく狭い範囲に点在する高層ビルが天を突き刺す、さいたま新都心。

みる

月面に太陽電池を敷きつめて、地球に電気を送ろうと考える人間がいるこのご時世にランプの話である。

みる

寿町四丁目一番地、通称〈椿屋敷〉――それが私だ。

みる

『佐倉さん、三月二十七日って、なんの日か知ってる?』

みる

「うっそでしょ……」つぶやく声が、誰もいないIT教室にひびく。

みる

――アイとはなんでしょう。わたしにはどうしても其れが判らないのです。これは小説家・御陵(みささぎ)或(あるい)の著作『アイとはなんでしょう』の冒頭の一文だ。

みる

大きな切り株の上に、細めの枝を十本ほど適当に並べ、小振りの鉈で短めにざくざく切っていく。

みる

「なんだか森若さんらしいですねえー」沙名子の向かいの席で、真夕が感心したようにつぶやいている。

みる

キッチンに、初対面の男が立っている。

みる

金曜日の朝が好きだ。なのに……。

みる